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2009年2月23日 (月)

読者からの質問と回答 「RRS17とダブル・ジャイブ」

Rrs17_jpeg 読者からの質問:
>新RRS2009-2012では、旧規則の17.2が削除され、規則17だけになりました。また新規則17は旧規則17.1に「両艇が同一のタックで」という字句が加えられただけで、他は以前と変わっていません。
>おそらく、今回「オーバーラップ」の定義が変更になったので、ここに「同一のタックで」を入れないとおかしくなるから、と想像しますが、どうなのでしょうか?
>それと、レース中、ランニングとかアビムのレグで、風上艇を攻撃する時に、よく『ダブル・ジャイブ』の方法を使いますが、新しいルールでは許されるのでしょうか?・・・・・
(M.N)

編集者による回答:
はじめに、なかなか鋭い質問で恐れ入ります。
オーバーラップの定義が変わったことで、いままで使われている戦法がどうなるか?大いに気になることでしょう。

結論から述べますと、規則的にもゲーム上でも従来どおりで、変更はありません。

1. 規則17について
なぜ「同一のタックで」を加えたのか
、ルール解説をいろいろ調べてみましたが、明記しているものは見つかりませんでした。以下は全くの私見です。
① 定義:オーバーラップは、旧規則では、同一タックの艇には常に適用し、反対タックの艇には規則18(マークルーム)を適用する場合に限定していたが、今回、両艇が真の風向に対し90度を超えた方向に帆走している場合にも範囲を広げている。
そもそも、規則17(旧17.1, 17.2とも)は同一のタックでの規則であり(これからも)、もし風下からオーバーラップした艇がジャイブをした場合、新しい定義ではこれまたオーバーラップした状態となり、同一のタックという制約を設けていなければ、その後に続く字句である「またその風下艇はプロパー・コースより風上を帆走してはならない。」と文章上うまく繋がらなくなってしまいます。(反対のタックに風上/風下はあり得ない)
② また、質問にある『ダブル・ジャイブ』のために、最初のジャイブをして反対のタックになっても、オーバーラップが続いていることになり、永遠に規則17の束縛(呪縛)から解き放されない、というおかしな状況が想定されます。
③ そういったことから、念には念を入れ、「同一のタックで」の字句を入れたのではないか、と考えられます。
④ なお、結論的には、『反対のタックでオーバーラップが有効になる』のは、規則18<定義で記述>と規則19(障害物を通過するためのルーム)が適用される場合だけ、ではないかと思います。

2. 『ダブル・ジャイブ』を攻撃に用いることは、従来どおり可能です。
質問から想定される場面をダイアグラムで説明します。
質問と回答「RRS17とダブルジャイブ」pdf: Dloadnowbutton_38「RRS17.pdf」をダウンロード
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規則17 クリア・アスターン艇が、同一タックの相手艇の風下に、自艇の2艇身以内にオーバーラップした場合には、両艇が同一タックで2 艇身以内の間隔でオーバーラップが続いている間、その風下艇はプロパー・コースより風上を帆走してはならない。ただし、その風下艇がプロパー・コースより風上を帆走しても、直ちに相手艇の後方となる場合は除く。この規則は、風上艇が規則13 により避けている必要がある間にオーバーラップした場合には、適用しない。

定義:クリア・アスターンとクリア・アヘッド、オーバーラップ 
艇体および正常な位置にある装備が、相手艇の艇体および正常な位置にある装備の最後部から真横に引いた線より後ろにある場合、その艇は相手艇のクリア・アスターンにあるといい、相手艇はクリア・アヘッドにあるという。いずれの艇もクリア・アスターンでない場合、両艇はオーバーラップしているという。ただし、両艇の間にいる艇が両艇とオーバーラップしている場合もまた、両艇はオーバーラップしているという。これらの用語は、同一タックの艇には常に適用する。反対タックの艇には、次のいずれかの場合を除き、適用しない。 ・規則18を適用する場合。 ・両艇が真の風向に対し90度を超えた方向に帆走している場合。

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