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2009年5月 3日 (日)

読者からの質問と回答 「得点ペナルティー:SCP 最終編 - J/24 Understanding the SCORING PENALTY」

読者からの質問と回答 「得点ペナルティー:SCP最終編 - J/24 Understanding the SCORING PENALTY」 2009-05-03

Understanding_scp 2009.04.22 「読者からの質問と回答 得点ペナルティー:SCP http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/tesy.htmlおよび
2009.04.23
 「得点ペナルティー:SCP続編」 http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/scp-65ea-1.htmlで、下記の記事を掲載しました。

=== 得点ペナルティーの根拠 (私見) ===

1.
大型艇のレースに適用されることから、ペナルティー回転中の艇と他艇とのトラブル、接触の危険等を防止するための「安全策」として。
2. 2
回転ペナルティーによる「大幅な順位ダウンの縮小策」として。

インシデントが発生した場合、それに関わった艇は、規則に違反したか否かの判断を迫られる。違反したと判断した艇は、通常はただちに2回転ペナルティーを履行しなければなりません。自らは違反していないと判断し、そのまま帆走を続けた場合、それに納得しない相手艇からプロテストの声が掛かり、レース終了後には、抗議をされることが予測されます。抗議審問において、規則違反と判決された場合、失格(DSQ)という"極めて苛酷な結末を覚悟しなければならないかもしれません。
"2
回転ペナルティーの履行による順位のダウンを免れる"か、"あとで失格となる?"かの判断を瞬時にしなければならない訳です。(過激な表現であるが、まさに天国と地獄の分かれ道の選択である)

Keel Boat
(特にOne Design)のレース、その中でも「インショアのレース」においては2回転ペナルティーの履行は順位において致命的であり、特にスタート直後から第1マークの回航までの艇が密集する場面では一気に最下位まで落ちてしまう可能性があります。
昨年のX-35OD全日本選手権の例を引けば、第1風上マークで1位の艇が規則違反し、2回転ペナルティーを履行したならば確実に最下位まで落ちるほど各艇は接近していました(J/24のレガッタでも同様です)。また35フィートの艇が、第1マーク周辺のラッシュの中で回転することは他の艇も含め極めて危険なことと言えます。

そこで、『得点ペナルティー』が登場する訳です。(以上抜粋)

既報の記事は私見を述べたもので、それだけでは申し訳ないのでその後もいろいろ探していたのですが、"その気持ちが天に通じた"のか、ちょうど現在開催中の2009 J/24 World Championship, April 30 – May 8, 2009 Annapolis, MD USA Event websiteに『UNDERSTANDING THE SORING PENALTY』(得点ペナルティーの解説)という文書が掲載されているのを見つけました。
既報のように、
J/24の世界選手権では、従前より2回転ペナルティーに代えて「得点ペナルティー」が適用されていますが、このような解説がなされたのは初めてのように思います。


UNDERSTANDING THE SORING PENALTY
(原文):
 scoring_penalty_paper_v51.pdf」をダウンロード
2017-04-12 追加「Scoring-Penalty-Paper-V7.pdf」をダウンロード

(日本語訳)
scoring_penalty_jpn.pdf」をダウンロード
要点は下記の通り。
----------------------------------------------------------------

UNDERSTANDING THE SCORING PENALTY (
得点ペナルティー解説)
著者: Lorne Chapman

これは2009 J/24 World Championshipの公式文書ではない

Scoring Penalty (
規則44.3)を採用するレガッタは実際的にはたまにしかない。これはマーク回航が非常に混雑するone design keelboatsの規模の大きなフリートで、通常用いられる。マークにおいて起きる多くの規則のインシデントについては、艇にとって避けたり、ペナルティー回転をしたりするには、困難かつ危険である。Scoring penaltyは、主として安全とさらなるインシデントを回避するためを図り、このような場面で用いられる。 

この記事は、Scoring Penaltyがどのように働き、またそれを効果的に用いるために何が必要かを、あなたが理解するのを助けることを意図している。引用した例は、2009 J/24 World Championshipの帆走指示書からである。


2
つのScoring penaltyを、帆走指示書のペナルティー・システムの節で述べているとおり、このレガッタで適用する。
1.   Scoring Penalty (
規則44.3)は、艇がレース中-インシデントの時に履行できるペナルティーに対処する規則44の部分である。
2.   
レース後のScoring Penalty艇がレース後で、かつインシデントのプロテスト審問の開始の前に履行できるペナルティーに対処する。

Scoring Penalty (
規則44.3) は、艇がレース中に第2章の規則(規則10 から23)または規則31 (マークとの接触)に違反したと信じる場合、自身を免罪するために、インシデントの時に履行できるペナルティーに対処する規則442つのオプションの1つである。

もう一方のより一般的に用いられるオプションは、第
2章の規則違反に対する2回転ペナルティー、および規則31違反に対する1回転ペナルティーである。 規則31違反に対するペナルティーを規則44に含めるようにRRS for 2009-12で改訂されているのに注意。

どのようにScoring Penaltyを適用するかを理解しよう

1.
 帆走指示書が、Scoring Penalty (規則44.3)をレガッタに採用すると記述している場合、あなたには選択肢はない。2回転または1回転ペナルティーの履行は、規則違反に対して免罪とはならないあなたはそれでもDSQとされることがある。
2.
 艇が傷害または重大な損傷を起こさなかったり、違反によりそのレースあるいはシリーズにおいて著しく有利にならなかった場合には、その艇はインシデントの時にScoring Penaltyのみを履行することができる。もし傷害を起こしたり、有利となった場合は、ペナルティーは規則44.1(b)に記述されているとおり、リタイアすることでなければならない。
3.
 艇は、レース中にのみ、第2章の規則規則10 から23)および規則31のみの違反に対しScoring Penaltyを履行することができる。その艇は、その他の規則の違反に対するインシデントの時にはScoring Penaltyは履行することはできない。

規則
44の目的は、 規則に違反した艇が-インシデントの時に-ただちにペナルティーを履行し、そしてレースを継続することを認めている。このことは、抗議し、失格やリタイアの危険を冒す" アプローチにくらべて、よりフレンドリーなアプローチである。
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ただし、この解説にも下記注記があります、

This is not an official document of the 2009 J/24 World
Championship.
Disclaimer - This document is not part of the rules as defined in the Racing Rules of Sailing or any of the components included in the definition of “rule” therein. Treat it as an article from a magazine with some (hopefully) helpful hints.

(これはWorld Championshipの公式文書ではない。
RRSに定義された規則の部分には属さない、あくまでも理解を助けるものとして扱ってください。)


2
回転ペナルティー以外のペナルティーがどのように運用されているかを理解していただければと・・・・・長々のシリーズになってしまいました。
また、今年の
J/24 WORLDには日本から5艇が参戦中です、ご健闘を祈ります。Good luck!
〈引用〉J/24 World Championship 2009, Event website: www.j24worldchampionship2009.com 

Update Nov 24, 2011

Dave Perry's Racing Tips
(US Sailing, Nov 22, 2011)
Weekly Quiz

Quiz

During a race, Boats X and Y, two 30-foot boats, are involved in an incident. The Scoring Penalty (20%) described in rule 44.3, Scoring Penalty, is in effect. X hails “Protest” but does not fly a red flag. Y flies a yellow flag immediately after the incident. Two legs later, X sees Y removing her yellow flag just before finishing. X immediately flies her red flag and hails “Protest” again. Y finishes with no flag flying, and makes no report to the race committee. X protests. You are on the protest committee; how would you decide this?

Answer

Boat Y is disqualified from the race for breaking rule 44.3(b), Scoring Penalty, which requires a boat that has displayed a yellow penalty flag to keep it displayed until she has finished, as well as calling the race committee’s attention to her flag at the finishing line and identifying to the race committee the other boat involved in the incident. Boat X’s protest in the first incident was not valid because she failed to flay a red flag as required by rule 61.1(a), Informing the Protestee. However her protest for Y’s removal of the yellow flag is valid because she flew her red flag and hailed “Protest” immediately upon seeing its removal.

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