« 抗議書シリーズ5 「2回転ペナルティーの履行」 | トップページ | 10月の日本海・立山連峰 »

2009年10月20日 (火)

抗議書シリーズ6 「フィニッシュ・マークとの接触とペナルティー履行」

抗議書シリーズ6「フィニッシュ・マークとの接触とペナルティー履行」

Protest_6_page1_jpeg抗議書:
インシデントの詳細:
15は第4レースフィニッシュ時、マークに接触したにもかかわらずペナルティーを履行せず、走り去った。
ジャイブはしたがタックをしていないので、1回転したことにはならない。
よってRRSに違反しており抗議する。

利害関係者についての異議   ×なし 
抗議書または要求書はケースを特定している  ×はい 
最初の適当な機会に「プロテスト(抗議)」と声を掛けた ○不要 
声を掛ける必要はなかった、被抗議艇に最初の適当な機会に伝えた ○いいえ 抗議書を出しただけ
最初の適当な機会に赤色旗を目立つように掲揚した ○不要 

抗議または要求は無効、審問を打ち切る ×

認定した事実:
Protest_6_page2_jpeg 1.  レース委員会は抗議の意思を艇15に伝えておらず、規則61.1(b)の抗議の要件を満たしていない。よって抗議は無効で、審問を打ち切る。
2. 艇15のフィニッシュ順位は、「最初にフィニッシュした順位」とする。

(解説)
1. レース委員会から艇に対し、「フィニッシュ時、マークに接触したにもかかわらずペナルティーを完全に履行しなかった」という抗議である。
  抗議書の見取図に、その艇の航跡が記述されている。

2. しかしながら、レース委員会は抗議の意思を艇15に伝えておらず、規則61.1(b)にある「抗議の要件」を満たしていないため、抗議は無効であり、審問を打ち切ることとなる。規則61「抗議の要件」は、抗議の前提条件となるもので、この手順に則っていない場合、抗議そのものを無効とするのがRRSに従った裁定である。

3. よって、審問そのものを実施しない、すなわち被抗議艇に証言の機会を与えていないため、ペナルティーを適切に履行したかどうか?については問わない(事実の認定をしない)ことになる。

4. 仮に抗議にある事実があったとして、この情報に基づき「プロテスト委員会から抗議」ができるのではないか?という問に対してもNOである。
なぜなら規則60.3には「無効となった抗議」は、プロテスト委員会からも抗議はできないとある。「無効となった抗議」についてプロテスト委員会が事後に抗議できる唯一のケースは規則61.3(a)(1)にある「艇が、傷害または重大な損傷を起こした・・・」場合のみであり、このインシデントは該当しない。

5. よって、抗議をしたレース委員会は“不本意だろうが・・・”、最初にフィニッシュ・ラインを横切った時の順位を「最終的なフィニッシュ順位」として記録しなければならない。

Protest_6_finish_jpeg_2 「フィニッシュの考察」を右記している、参照されたい

RRS定義:フィニッシュ  
  艇体、または正常な位置にある乗員もしくは装備の一部が、次のいずれかの場合で最終マークからのコースの方向でフィニッシュ・ラインを横切るとき、艇はフィニッシュするという。
  ① 最初のとき。 
  ② 規則44.2に基づきペナルティーを履行した後。 
  ③ 規則28.1に基づいてフィニッシュ・ラインで行った誤りを正した後 

 すなわち、レース委員会は、
  (1) 艇が最初にフィニッシュ・ラインを横切った時①、「最初のフィニッシュ順位」を記録し、
  (2) 次に、もしその艇が規則44.2に基づきペナルティーを履行した場合②、または規則28.1に基づいてフィニッシュ・ラインで行った誤りを正した場合③ならば、再度フィニッシュ・ラインを横切った時を「
2度目のフィニッシュ順位」として記録し、それを「最終的なフィニッシュ順位」としなければならない。

  しかしながら、
  (1) その艇が②のペナルティーを履行しない場合(例えば、回転が不十分等)は、レース委員会は「規則
44.2違反」として抗議しなければならない、また③でフィニッシュ・ラインで行った誤りを正していない場合は、「規則28.1
反」として抗議しなければならない。
  (2) 『抗議をしなかった場合』または当抗議のように『抗議が無効となった場合』には、レース委員会としては“不本意だろうが・・・” その艇が最初にフィニッシュ・ラインを横切った時の順位を「最終的なフィニッシュ順位」として記録しなければならない。

フィニッシュの考察 Dloadnowbutton_33「protest_6_Finish.pdf」をダウンロード

抗議書 左ページ Dloadnowbutton_34「protest_6_page1.pdf」をダウンロード
抗議書 右ページ Dloadnowbutton_35「protest_6_page2.pdf」をダウンロード

|

« 抗議書シリーズ5 「2回転ペナルティーの履行」 | トップページ | 10月の日本海・立山連峰 »

Learn the RRS 」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 抗議書シリーズ5 「2回転ペナルティーの履行」 | トップページ | 10月の日本海・立山連峰 »