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2010年10月 7日 (木)

1つのレースエリアで複数フリートがレースをする場合

Yachting_world_2 Yachting WorldNews letter(2009-08-16) に「COWS WEEK」と題する面白い記事がでていました。
「1つのレースエリアで複数フリートがレースをする場合」の話題です。
原文PDF: 「cowes_week.pdf」をダウンロード

Cows_week_jpeg_2 ---訳文---
賑やかなカウズ・ウイーク(
Cows Week)では、2つのまったく異なるフリートが、マークで混雑しながらミートするのは珍しいことではない。 ジョン・ドエル*がこの状況に最もよく対処する方法を説明する。
*ジョン・ドエル(John Doerr)、前ISAF Race OfficialYachting World contributor

Cows Weekのような複数-クラスの大会(MULTI-CLASS EVENTS)において、または同一の区域にある多くのクラブによってレースが開催される場合、異なるレースのフリートがマークでミートする可能性は始終ある。 すべてのフリートが各マークを同じ方向で必ず回航するよう、各マークをポートまたはスターボード回りのいずれかをはっきり指定するよう、同じマークを使用するクラブ間で調整することが肝要である。

異なるフリートの艇に適用する特別な規則はないため、艇が交差する結果、往々にして戦術的なものとなる。 しかしながら、異なるサイズ、速度、および航行角度の艇間における規則を理解することは、重大な結果を得るための助けになることがある。

Cows_week_2 基本原則
異なるフリートにおける艇間の規則は、同じフリートの艇間の規則とまったく同一である。回航の戦術でさえ異なることはない。しかしながら、艇が先のマークに向かう場合、オーバーラップの判断がより難しく、異なる角度、異なる速度で到達するのはよくあることである。

このことは、マークに先にアプローチしつつある遅い艇にとってはかなり重要な問題となるだろう。艇間の角度の理由から、遅い艇が3艇身ゾーンに入るとき、より速い艇は、明らかに後方にいたとしても、たぶんオーバーラップできるだろう、そこで速くアプローチしている艇はマークにおいてルームを得る資格がある。遅い艇にとって、強い潮流で帆走している場合は、この問題をより顕著にすることになる。

艇が異なる次のマークに向かう場合、次のマークへ“より高い”コースを走れる艇の風上に陥らないことが大切である。風上マークにおいて外側艇に起きることがあり、一方、風下マークにおいて注意しなければならないのは内側艇である。

仮に風下艇がクリア・アスターンからオーバーラップした場合、風下艇はプロパー・コースまで上り帆走する資格があることを、覚えておくことである。風上艇は、避けていなければならず、プロパー・コースまで下りて帆走する権利はない。この問題は、あなたがある艇に捕らわれた場合にまずいことになるだけではなく、一線をなした異なるフリートから受ける災難は、あなたのレース全体を台無しにすることになる。

2艇が1つのマークにアプローチするのは、よく起こることであるが、これはその1艇にとってはコースの1つのマークにすぎない。この状況において、特別なマーク回航規則は適用されない、しかしもしマークが規則:定義に従う障害物(よくあるのは航路標識マーク)のような大きいものなら、その場合、規則19はマークにおいて外側艇は内側にオーバーラップした艇にルームを与えることを要求している。

もしクラブの間の調整が行き詰まったり、レースオフィサーが同じマークを別の方向で回航するフリートにおいて誤りを起こすならば、そのときはマーク回航規則を適用しない。この状況では、基本的な航路権規則を適用する。編集者注:第2章規則から規則18の適用を除外する〉

ポートタック艇はスターボードタック艇を避けていなければならない、しかしコース変更するスターボードタック艇は、マーク回航でさえ、規則16に従わなければならず、ポートタック艇に避けているためのルームを与えなければならない。 
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何ゆえにこの話題をとりあげたのか?
実は今週末の連休に西宮ヨットハーバーにおいて関西ヨットクラブ主催のX-35 One Design全日本選手権」が開催されます(既報)。
当選手権は、17KYC AUTUMN REGATTA 2010 IRC Classと『併設』され、「同一レースエリアで、同一のマークを使用してレースする(スタートは別個)」ことになっている。

このYachting Worldの記事ほど大きな問題にはならないだろうが、エントリーが予測される艇の最大の艇長はIRC Class52feetで、最小のX-35は文字通り35feetである。
このようなレースにおいて、この差の大きさ(17feet)を軽視(無視)することは禁物である。

注意しなければならないのは次の点である。

1. 当然のことであるが、帆走指示書(SIs)において、2つのフリートが各マークを同じ方向で必ず回航し、各マークがPortまたはStarboard回りかがはっきりと指定されているか?を確認しなければならない。
2.次に、レース中においては、まずプロパー・コースが艇の性能に因って異なることを意識しておかなければならない。
3. 戦術上の課題としては、ゾーンへのアプローチとマーク回航である、
  ① オーバーラップのタイミングが、艇速の違いにより大きく異なること。
  ② ゾーンの広さの違いをよく把握すること。すなわち、52feet3艇身ゾーンは156feet (47.5m)35feetのゾーンは105feet (32m)で、その差は51feet (15.5m)もあること。
  ③ 細かなことだが、オーバーラップはHull and Equipmentで判定し、3艇身はHullで判定する、その長さには違いがあること。(Skiff艇とかスピネーカ-帆走時は特に)
4. ペナルティー規則(回転数等)がフリート間で異なる場合。因みに今回の大会では、IRC Classは2回転X-351回転ペナルティーであった。

この記事は「1つのレースエリアで複数のフリートがレースをする場合」、セーラーには勿論のこと、運営側であるレース・コミッティーまたジュリーにとって、こうした意識を持ってレースに臨むための、良いアドバイスとなります。

関連記事:2010-04-19「読者からの質問と回答 「ゾーンの距離は?」http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-c100-1.html

Play the Rules: ゾーンの距離:http://game.finckh.net/situat/tit_jpn/m36.htm
艇の長さ:
http://game.finckh.net/situat/tit_jpn/s40.htm

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