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2010年12月16日 (木)

RRS第2章の規則はどの時点で適用されなくなるのか? その3

RRS2章の規則(艇が出会った場合:航路権規則)はどの時点で適用されなくなるのか?

2章の前文は『第2章の規則は、艇がレース・エリア内、またはその近くを帆走していて、レースをしようとしているか、レース中か、またはレースをしていた艇間に適用する。ただし、レース中でない艇は、規則23.1の場合を除き、第2章の規則のいずれかに違反したとしてもペナルティーを課せられることはない。』と述べている。

Appeal_16_engjpn_page4_jpeg 今回紹介する
US Sailing Appeal の事例は、フィニッシュ・ラインの近くで、フィニッシュしてフィニッシュ・ラインとフィニッシュ・マークを離れ、もはやレース中ではない艇まだレース中の艇”との間で起きたインシデント(ケース)である。

US APPEAL 16 (US Sailing)
Flying Dutchman USA 546 vs. Flying Dutchman USA 800

(判決の要約) 艇体、乗員または装備のどの部分もフィニッシュ・ライン上にない場合、艇はラインから離れている。フィニッシュし、フィニッシュ・ラインとフィニッシュ・マークから離れた艇は、もはやレース中ではなく、その艇がまだレース中の艇を妨害しない限り、ペナルティーを課せられることはない。規則14は、たとえ接触がもはやレース中でない艇との間でも、レース中の艇には適用する。

(判決抜粋) ・・・規則
23.1はこう述べている:“常識的に可能な場合には、レース中でない艇は、レース中の艇を妨害してはならない”。この場合、USA800はレース中ではなかった、しかしレース中であったUSA546を妨害した。さらに、USA800はインシデントを回避することが明らかに可能だった。それゆえに、プロテスト委員会の判決を、規則23.1の違反によりUSA800を失格とする、に変更する。その範囲で、USA546の上告は支持される。
しかしながら、USA546はインシデントの時点でレース中だった、そこで、たとえその艇が航路権艇であったとしても、常識的に可能な場合には接触を回避する、規則14による義務があった。USA800がタックした時、USA546は接触を回避するためベア・ウエイできた、しかしそうしなかった、それゆえUSA546は規則14に違反し、損傷があったためペナルティーを課せられることになる。

Appeal_16_engjpn_page1_jpeg Appeal_16_engjpn_page2_jpeg Appeal_16_engjpn_page31_jpeg Appeal_16_engjpn_page32_jpeg
(まとめ)
1. レース中でない艇(USA800)は、レース中の艇(USA546)を妨害したため規則23.1に違反した
2. レース中の艇(USA546)は、接触を回避しなかったため規則14に違反した

3. よって、両艇とも失格
<注>当判決では、USA 800は「レース中ではない」と結論づけられているが、たとえ「レース中」であったとしても規則10または13に違反しているため、失格の判決は変わらない。


US APPEAL 16 (対訳版)PDF Dloadnowbutton:「us_appeal_16_engjpn.pdf」をダウンロード

関連記事:
2010-09-16RRS2章の規則はどの時点で適用されなくなるのか?」http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/rrs2-8678.html
関連記事:2010-12-15RRS2章の規則はどの時点で適用されなくなるのか? その2」http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/rrs2-de90.html

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