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2011年4月 4日 (月)

読者からの質問と回答 「目標時間 (Target Time)」

Target_time_470_3 読者からの質問;
>またまた簡単なことなのですが教えてください。高校生から質問を受けました。
>帆走指示書ガイドのタイム・リミットにある目標時間とは何ですか。
>これの意味はどこにあるのですか。選手にとってどんな意味があるのでしょうか。


編集者による回答;
目標時間(TARGET TIMEについては、全日本オプティミストセーリング選手権2010および470 JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIP 2010の帆走指示書等に記述がある。これはRRS付則L(帆走指示書ガイド)に則ったものである。
1. タイム・リミットはRRS35で規定された「規則」であり、これに基づき運営され、競技者は従わなければならない。(規則32.135および90.3(a)
レースの中止、DNFの記録および得点である。
2. 目標時間はRRSの規則ではなく、あくまでも「目標」であるため、その取扱いは帆走指示書で明示しなければならない。
引用例のオプティミストでは目標時間であり運営を制約するものではないが、470では状況により運営を制約し競技者が従う義務が生じる場合もある記述となっている。
3. 目標時間とは、
 期待されるコンディションで、運営サイドが意図するレース時間(規則上ではトップ艇のフィニッシュ時間)である。
 オプティミスト選手権の例であれば、
 「トップ艇のフィニッシュの目標時間は50分、よって最終艇のフィニッシュ時間は65分(50+15分)となり、レースは65分以内に完了する」ことを意図していることになる。(帆走指示書16.3により)
ただしタイム・リミット90を変更しているものではない。.
 目標時間の記述がない場合は、
 「トップ艇のフィニッシュのタイム・リミットは90分、最終艇のフィニッシュ時間は105分(90+15分)となり、レースは最大105分まで続ける」という情報しか与えられないことになる。
(注)470 JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIPは一部異なる。

4. これらから推量されるように、目標時間とは、レース委員会が次の目的・意図を持って設けるものである。
 期待されるコンディションで「予定するレースを実施するため」の基準とするもの。
 期待されないコンディション(軽風、無風)での「スタート後の短縮または中止」の判断の目安もしくは基準とするため。
一方、競技者にとっては目標時間があることにより、意図されているレース時間、各レグの長さを含むコースの距離、スタート後の短縮または中止の有無等を推定する材料にすることができる。
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全日本オプティミストセーリング選手権2010 帆走指示書
16 タイム・リミット
16.1 タイム・リミットと目標時間は次の通りとする。
 タイム・リミット 90
 マーク1のタイム・リミット 30
 目標時間 50
16.2 マーク1のタイム・リミット内に1艇もマーク1を通過しなかった場合には、レースを中止する。
16.3 トップ艇のフィニッシュから15分以内にフィニッシュしなかった艇はDNFと記録される。これは規則35およびA4A5を変更している。

470 JUNIOR WORLD CHAMPIONSHIP 2010 Sailing Instructions 
19 Time Limits
19.1 Time Limits are as follows:
 Race - Time Limit- Mark 1 target time - Finish Window- Race target time
 Fleet race - 90- 30- 20- 60 min.
 Medal race - 50- 30- 10- 30 min.
19.2 If no boat has passed Mark 1 within the Mark 1 target time the race may be abandoned.
19.3 Boats failing to finish within the time stated in the Finish Window after the first boat sails the course and finishes will be scored Did Not Finish. This changes RRS 35, A4 and A5.
19.4 Failure to meet the target time will not be grounds for redress. This changes RRS 62.1(a).
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RRS35 タイム・リミットと得点
タイム・リミットがある場合、1艇が規則28.1に定められたコースを帆走して、タイム・リミット内にフィニッシュした場合には、レースが中止された場合を除き、フィニッシュしたすべての艇はフィニッシュの順位に従って得点が記録されなければならない。タイム・リミット内に1艇もフィニッシュしない場合には、レース委員会はレースを中止しなければならない。
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RRS32.1 スタート後の短縮または中止
スタート信号後、レース委員会は下記のいずれかの理由により、その状況に応じて、コースを短縮(音響2声と共にS旗を掲揚)する、またはレースを中止(音響3声と共にN旗、H旗の上にN旗、またはA旗の上にN旗を掲揚)することができる。
(a) スタート手順の誤り。 (b) 悪天候。 (c) どの艇もタイム・リミット内にフィニッシュできそうもない不十分な風。 (d) マークが紛失している、または定位置にないこと。 (e)
競技の安全または公正に直接影響するその他の理由。
また、レース委員会は予定されたその他のレースを実施するために、コースを短縮することができる。

ただし、タイム・リミットがある場合には、1艇がコースを帆走して、タイム・リミット内にフィニッシュした後は、レース委員会は、そのレースまたはシリーズにおけるすべての艇への影響を考慮しないで、レースを中止してはならない。
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RRS90.3(a) 得点
(a) レース委員会は、帆走指示書に、『ボーナス得点方式』か、または別の方式と明記されていない限り、『低得点方式』を用いる付則Aの規定に従って、レースまたはシリーズの得点を記録しなければならない。
レースが中止にならず、1艇が規則28.1
に従いコースを帆走し、タイム・リミットがあるならそのタイム・リミットの前にフィニッシュする場合には、たとえその艇がフィニッシュ後リタイアするかまたは失格しても、そのレースの得点を記録しなければならない。

関連記事:2010-10-14抗議書シリーズ4 「タイムリミットの解釈」
http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/4-5c2e.html

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