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2011年5月12日 (木)

あたご衝突無罪 横浜地裁 - 2 MSDF sailors acquitted over fatal destroyer collision

2 MSDF sailors acquitted over fatal destroyer collision

Photo1_3 Photo2_4   YOKOHAMA (Kyodo) -- Two Maritime Self-Defense Force officers were acquitted Wednesday at the Yokohama District Court over a predawn collision in 2008 between an MSDF destroyer and a small fishing boat off Chiba Prefecture that killed two fishermen.
 Accepting the defendants' claim that a right turn made by the 7.3-ton fishing vessel the Seitoku Maru caused the risk of a collision, Presiding Judge Hiroshi Akiyama determined that it was not the responsibility of the 7,750-ton Aegis destroyer Atago to take avoidance action.
 
The ruling came in contrast to a decision by the Yokohama Marine Accident Tribunal in January 2009 that failure by the Atago to keep a sufficient watchout for other vessels was the main cause of the collision.
 
Prosecutors had sought two years' imprisonment without labor for lieutenant commanders Tomohisa Nagaiwa, 37, and Keitaro Ushirogata, 38, who served as officers of the watch at the time of the accident, claiming they had "too much confidence" that they would not make a mistake.
 
The two officers, who have been suspended from duty since being charged with professional negligence resulting in deaths, pleaded not guilty, arguing the accident would not have occurred if the Seitoku Maru had not made the right turn and gained speed.
 
Akiyama, the presiding judge, also said the prosecutors failed to give an exact account of the course of the fishing boat as they had depended on the testimony of a captain of another small boat that lacked accuracy.
 
"As the positions of the small boat changed by the minute, the captain could not identify where the Seitoku Maru was sailing," the judge said.
 
The two fishermen on the Seitoku Maru, -- Haruo Kichisei, 58, and his son Tetsuhiro, 23 -- went missing during the Feb. 19, 2008, collision, and were declared dead three months later.
(Mainichi Japan) May 11, 2011

イージス艦衝突:「あたご」当直士官2人無罪 横浜地裁 2011年5月11日10時14分
Atago  
海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、漁船の2人を死亡させたとして業務上過失致死罪などに問われた自衛官2人(起訴休職中)に対し、横浜地裁は11日、いずれも無罪(求刑・禁錮2年)を言い渡した。検察側が作成した航跡図について、秋山敬(ひろし)裁判長は「看過しがたい問題点がある。前提とする証拠の評価が誤っており、検察側の主張を認めることはできない」と批判。弁護側の主張と同様、漁船の右転が事故を招いたもので、漁船に回避義務があったと判断した。

 
漁船に回避義務「航跡図に問題」
Seitokumaru  起訴されたのは、衝突時の当直士官だった三佐、長岩友久被告(37)と、直前の当直士官だった同、後潟(うしろがた)桂太郎被告(38)。両被告はいずれも一貫して無罪を主張、清徳丸のGPS(全地球測位システム)機器が水没してデータを復元できなかったことから、同船の航跡が最大の争点となった。
 検察側は、清徳丸後方を航行していた僚船船長らの証言などを基に、衝突に至るまでの航跡図を作成。海上衝突予防法に基づき、清徳丸を右方向に見る位置にあった、あたご側に衝突回避の義務があったと主張した。
 
弁護側は「検察側の航跡図は真実と全く異なる」と批判し、海難事故の専門家に依頼して独自の航跡図を証拠として提出。「あたご後方を通り過ぎるはずだった清徳丸が、衝突直前に大きく右転・増速したことが事故原因」と反論した。
Seitokumaru2_2  判決は、検察側航跡の根拠とされた僚船船長らによる「清徳丸は(僚船の船首から)左約7度、距離約3マイルに位置していた」との供述について「僚船船長は(検察官に)図面を指して『前方やや左にいた』とは言ったが自分から『7度』とは言っていない」と指摘。「恣意(しい)的に船長の供述を用いている」と述べ、調書化した供述の信用性を否定した。
 
さらに長岩被告らの供述を基に、独自に航跡を特定。被告側の監視も不十分だったことなどを認めつつ、清徳丸が右転しなければ危険は生じず、直前になっても回避行動を取らなかったと指摘した。
 
事故の再発防止のため原因究明をする海難審判の裁決は、長岩被告について「見張りが不十分」などと指摘する一方、後潟被告の行為に関しては「相当な因果関係があるとは認められない」と判断し、確定している。
 
検察側は、後潟被告については、清徳丸などの漁船群を「停止操業中」と誤った引き継ぎをしたことから「長岩被告の回避措置を困難にし、衝突の危険性を生じさせた」として起訴していた。
 
海自艦艇の海難事故を巡る刑事裁判は、30人が死亡した潜水艦「なだしお」事故(88年)以来2例目。この事故では元艦長と死者を出した遊漁船の元船長双方が業務上過失致死傷罪などに問われ、いずれも執行猶予が付いた有罪判決が確定した。【松倉佑輔、中島和哉】

19_2  ◇解説証言頼み 立証方法に疑問
 
検察側が作成した航跡図の信用性を否定した横浜地裁判決は、漁船のGPS機器水没で航跡を再現するための物的証拠がない中、関係者の証言に頼らざるを得ない検察側の立証方法に疑問を呈した。
 
検察側は、清徳丸が後方の僚船から見て「左約7度、距離約3マイル」を航行していたとの僚船船長らの供述から航跡図を作成。しかし、弁護側は図面を検証し、「航跡が『7度、3マイル』の位置にない」と追及した。
 
航跡図作成の実務を担当した海上保安官や捜査を指揮した検事は、証人尋問で「誤差」などと釈明したが、論告の段階で検察側は「僚船船長らの供述は、あくまで平均値で一定の幅がある」と主張、軌道修正を図った。
 
しかし、判決はこの供述を基にした航跡図の作成方法を問題視し、検察側の航跡図の信用性を否定。「両被告に過失があったとする検察側の立証は不十分」として、長岩友久被告の監視が不十分だったことを事故原因とした横浜地方海難審判所裁決(091月)と異なる結論を導いた。国が個人に刑罰を科すことを踏まえ、より厳密な立証が求められる刑事裁判の原則を重視し、捜査のあり方にも警鐘を鳴らしたとも言えるだろう。
 
ただし、人命にかかわるような過失については、近年、かつてよりも積極的に刑事罰を科すという司法の流れがあり、検察側が控訴するのは確実視される。両被告の刑事責任は、東京高裁で改めて問われることになりそうだ。【松倉佑輔】

 
あたご衝突事故
 
千葉・野島崎沖で08219日午前46分ごろ、海自イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突、清徳丸船長の吉清(きちせい)治夫さん(当時58歳)と長男哲大(てつひろ)さん(同23歳)が死亡した。横浜地方海難審判所は091月の裁決で、あたご側に事故の主因を認め、所属部隊「第3護衛隊」(京都府舞鶴市)に安全航行の指導徹底を求める勧告を出した。横浜地検は同4月、業務上過失往来危険と業務上過失致死の2罪で自衛官2人を起訴した。
毎日新聞 2011511日 1014分(最終更新 511日 1339分)
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社説:あたご衝突無罪 ずさんだった検察立証
 Course1_2 海の事故は、当事者のどちらか一方に100%の責任を認定するのは一般的に難しい。
 
そうだとしても、「海の法廷」と言われる海難審判の結論と全く逆の認定をした横浜地裁判決はどう受け取るべきだろうか。
 
082月、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と、漁船「清徳丸」が衝突し、2人の漁師が亡くなった事故で、横浜地裁は業務上過失致死罪などに問われた当直士官だった自衛官2人に無罪を言い渡した。
 
事故をめぐり、横浜地方海難審判所は091月、事故の主因を「あたご側の監視不十分」と認定した。
 
この裁決は確定し、所属する第3護衛隊に安全航行の指導徹底を求める勧告を初めて出した。
 
海の交通ルールでは、右側通行が原則だ。互いの船を横に見て近づく場合、「他の船を右に見る船は、他の船の進路を避ける」と海上衝突予防法に定められる。
 
審判の裁決は、事故の7分近く前、両船の距離が約4キロになった時点で、衝突の恐れがある「見合い関係」が生じ、清徳丸を右前に見ていたあたご側に衝突回避義務があったのに、怠ったと述べた。
 
ただし、清徳丸が警告信号を出さず、衝突を避ける協力動作をとらなかったことも一因とした。
 
一方、横浜地裁は、「見合い関係」の成立を否定した上で、事故12分前に清徳丸が2回右へ方向転換したことで衝突の危険が生まれたとして、清徳丸があたごを回避する義務があったと判断したのである。
 
地裁は、判断の前提として、検察側が主張する清徳丸の航跡の特定方法に疑問を投げかけた。立証しようとする航跡に沿うように、都合よく清徳丸後方にいた僚船船長らの証言を利用したというのだ。
 
清徳丸側に回避義務があったとする判決内容が妥当かは、議論を呼ぶところだ。ただし、航跡についての目撃証言が法廷で揺らぎ、海上保安官の取り調べメモ破棄も発覚するなど、検察側の立証に不適切な点があったことは否定できないだろう。
 
衝突をめぐって、防衛省は095月に公表した事故調査報告書で「不適切な見張り指揮や、当直員の連携不足が直接的要因」と断定し、38人を処分した。被告2人だけの責任でなく、日ごろの教育や訓練の不足も含め、複数の人為的ミスが重なり、事故は発生したとの認識だろう。
 
横浜地裁判決も、不十分な見張りや、誤った申し送りなど連携の不徹底は「事実」だと認定した。
 
海自の組織的な問題が事故の背景にあったとの構図が判決で揺らぐことはない。海自は安全航行をさらに徹底してもらいたい。
毎日新聞 2011512日 230

「あたご」と漁船の進路などの図説:
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