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2011年8月16日 (火)

規則18.3 マークに近づく場合のタッキング/ 2011全日本ミドルボート選手権

2011-08-10記事「マークに近づく場合のタッキング/2011 全日本ミドルボート選手権・成績表」http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/2011-ac1c.htmlに記載した『風上マークへのアプローチ』に関係し、読者の方から「当レースの風上マーク回航シーンを撮影した写真」が送られてきました。(Thanks so much, A.M san)
いただいた写真はまさに「風上マークにおけるゾーン内でのタックと規則18.3を適用するケース」の解説に適材なので、追加記事として紹介します。

RRS2009-2012
規則
18.3 マークに近づく場合のタッキング

反対のタックの2艇がマークに近づいており、他の1艇はマークをフェッチィングしており、もう一方の艇がタックを変更し、結果的にゾーン内で規則13に従わなければならない場合には、それ以降規則18.2は適用しない。タックを終了した艇は、
(a) 相手艇に自艇を回避するためクロースホールドより風上を帆走させたり、または相手艇がマークを通過するのを妨げたりしてはならない。
(b) 相手艇が自艇の内側にオーバーラップした場合には、マークルームを与えなければならない。
規則18.5 免罪
ルームを得る資格のある艇がマークルームを帆走している場合、次の場合には免罪する
(a) 相手艇がマークルームを与えなかった結果、A節の規則に違反した場合、 または
(b) プロパー・コースを帆走してマーク回航することでA
節の規則または規則15あるいは16に違反した場合。
《注:規則18.5は、規則18.3(b)が適用された場合、すなわち相手艇が内側にオーバーラップした時に限り、適用される》
定義 マークルーム 
艇がマークへ帆走するためのルーム、その後マーク回航中にプロパー・コースを帆走するためのルームをマークルームという。・・・


《写真1/3》 
Img_1027_m_5 艇6500はポート・タックからスターボード・タックに「タックを変更中」である。それゆえに、規則13(タッキング中)にしたがわなければならない。また、その位置は明らかにゾーン内である。

一方、写真の左端にバウが見える艇
6148はスターボード・タックでマークをフェティングしているので、両艇間には規則18.3(マークに近づく場合のタッキング)が適用される。








《写真
2/3》
Img_1028_m_3 スターボード・タックでマークをフェティング中の艇6148は、艇6500の風上にオーバーラップした。

6500はスターボード・タックであることは確かであるが、タッキングが完了しているか、タッキング中であるかを判断することは、この写真からは難しい。
タッキングが完了していれば、両艇間には規則11(同一タックでオーバーラップしている場合)が適用される。
タッキング中であれば、規則13(タックしている間)が適用される。







《写真
3/3》
Img_1029_m_36148は、艇6500を回避するため、クロースホールドより風上を帆走させられた(写真では微妙なところだが)、もしくはマーク回航をプロパー・コースで帆走できなかった。
結論は艇
6500は、艇6148がマークを通過するのを妨げたので、規則18.3(a)に違反している。
この場面で、たとえ艇6148が規則11(風上/風下)とか規則12(クリア・アヘッド/クリア・アスターン)のA節の規則に違反したとしても、規則18.5(免罪)に基づき免罪される。
この場面で、たとえ艇6148が規則11(風上/風下)とか規則12(クリア・アヘッド/クリア・アスターン)のA節規則に違反したとしても、規則64.1(c)〈免罪〉に基づき免罪される。(2011-10-15:訂正)


2012-04-30:追加

抗議判決書を参考に添付pdf:「18.3 解答 new   .pdf」をダウンロード

関連記事: 肉眼と写真には大きな差があり、いくつかの制限と問題がある、必ずしも実際にあった事実を証明するものではないことを理解いただきたい。
ヨットレースにおける写真とかビデオの取り扱いについては、
2011-06-30記事「抗議における『ビデオの証拠』」
http://ventoorientale.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-e563.html を参照。
(注)なお引用した写真は、写真にある艇の規則違反の有無を問うものではなく、あくまでもケース(インシデント)と規則を解説する目的にのみに使用していることを断わっておきたい。


Why_you_shouldnt_tack_in_the_zone_22012-06-10:追加

'WHY YOU SHOULDN'T TACK IN THE ZONE' (UK Sailmakers)
(なぜゾーン内でタックしてはならないのか?)

「the_official_site_of_uk_sailmakers_lofts_worldwide.pdf」をダウンロード

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コメント

(追記)2012-04-30 下記を追記。
『この場面で、たとえ艇6148が規則11(風上/風下)とか規則12(クリア・アヘッド/クリア・アスターン)のA節の規則に違反したとしても、規則64.1(c)〈免罪〉に基づき免罪される。
2012-04-30追記
参考解説書を添付pdf:「18.3 解答 new   .pdf」をダウンロード』

(追伸)
●取り急ぎBlogを訂正しておきました。
●詳しい解説を後日Blogに掲載予定です。

(編集者による回答)
いつも購読いただきありがとうございます。
「舌足らずの解説」になっているやも知れません。旅に出ていますので、詳しい解答をする時間と資料がありません。4-5日の猶予をください。
-----------------------------
yachtいつも楽しく読ませて頂いてます。happy01

少しわからない所があるので教えて頂けると嬉しいです。

規則18.3(a)に違反している。ところまでは理解できました。

《写真3/3》の最後のところで
この場面で、たとえ艇6148が規則11(風上/風下)とか規則12(クリア・アヘッド/クリア・アスターン)のA節の規則に違反したとしても、
規則18.5(免罪)に基づき免罪される。
とあります。

そこで、規則18.5を見てみると
『ルームを得る資格のある艇がマークルームを帆走している場合、次の場合には免罪する。~』
とあるので、艇6148がマークルームを得る資格があると考えて良いのでしょうか。
もしそうなら、艇6148はどの段階でそうなるのでしょうか(質問1)

上について、わたしが思いつくのは規則18.3なのですが、
『~結果的にゾーン内で規則13に従わなければならない場合には、それ以降規則18.2は適用しない。』
この部分の意味を
1) タックを変更した艇は内側艇であってもマークルームを得る資格が無い(そしてフェティング艇にルームを得る資格がある?)

この1)の様に考えて良いのでしょうか(質問2)

よろしくお願いします。

投稿: よっとちゃん | 2011年10月11日 (火) 16時07分

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