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2012年7月12日 (木)

* 国会事故調報告 「人災」防ぐ危機管理体制を<読売・産経>

国会事故調報告 「人災」防ぐ危機管理体制を (76日付・読売社説)
(読売新聞 2012760119分)

 国会の東京電力福島原子力発電所事故調査委員会が、報告書で「事故は自然災害ではなく人災」と結論づけた。

 政府と東電は、厳しく受け止めるべきだ。重大事故は起こらないという「安全神話」と決別し、原発の安全性向上に全力を挙げねばならない。

 
報告書によれば、津波による全電源喪失で炉心損傷に至る恐れがあることは、規制当局も東電も事前に認識していた。こうした過酷事故への対策は、米国などではすでに取り組まれていた。

 だが、規制当局が東電に「骨抜き」にされ、「意図的な先送り、不作為」により十分な安全対策が取られなかったと明記した。

 東電が津波の規模を想定外としていることについても、「責任回避のための方便」としている。

 適切な手立てを講じていれば、深刻な事故は防げたはずだ。人災と判断されても仕方がない。

 事故後の政府と東電の対応で焦点となっていた原発からの東電の全員撤退については、「現場は考えていなかった」と断定した。全面撤退を阻止したとする菅前首相の言い分は「理解することはできない」との見解を示した。

 菅氏が原発に乗り込んだことなど首相官邸の過剰な現場介入や情報提供の遅れによる住民避難の混乱を列挙した。「官邸及び規制当局を含めた危機管理体制は機能しなかった」と総括している。

 もっともな指摘である。これを踏まえ、政府は原子力安全行政を再構築しなければならない。

 報告書は、危機管理体制の見直しなど7項目を提言した。

 過酷事故にも対処できるよう政府の指揮命令系統を一本化することや、「住民の健康と安全を守り、生活基盤を回復する」ための政府の早急な対応を求めている。

 ただし、中には見過ごせない内容も含まれている。

 例えば、国会が規制当局を監視する常設の委員会を設置し、電力会社に対する国会主導の監査体制も整えるよう求めている点だ。

 国会が、新設される原子力規制委員会の業務を点検するのは結構だが、過度に干渉すれば、支障が生じかねない。公正中立であるべき原子力安全行政が、与野党の政争の具となる恐れもある。

 規制委人事に関して、第三者機関が相当数の候補者を選び、その中から国会が同意する人物を選ぶ、としていることも問題だ。

 人選に第三者が介在すれば、混乱を招くだけだ。政府が責任をもって行うべきである。

YomiurishimbunWebsite:http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20120705-OYT1T01541.htm
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国会事故調報告 人災防ぐ危機管理体制を
産経ニュース 2012.7.6 03:17 [主張]

 東京電力福島第1原子力発電所事故を検証する国会の事故調査委員会が提出した最終報告書は、事故は「人災」だったとの見解を打ち出し、再発防止策として7項目から成る提言を行った。

 参考人招致の過程や論点整理の段階に比べて踏み込んだ内容であり、一定の評価はできる。

 提言では政府の危機管理体制の見直しに加え、調べ切れなかった部分の解明に当たる独立調査委員会の国会内設置などを求めている。重要なのは、提言を着実に実行することだ。

 報告書は、人災が「歴代及び当時の政府」「原子力安全委員会や原子力安全・保安院など規制当局」「事業者の東電」の3者により引き起こされたと断言した。

 発生当時の第1原発は「地震にも津波にも耐えられる保証がない、脆弱(ぜいじゃく)な状態であった」「(対策を講じていれば)事故は防げた可能性はある」とし、政府や東京電力に国民の命を守る責任感が欠けていたとしている。

 さらに、政府対応について「官邸政治家は危機管理意識の不足を露呈し、指揮命令系統を破壊した」と当時の菅直人首相らの過剰な現場介入を批判し、住民避難の混乱に関しても官邸などの危機管理機能の不全を指摘した。

 そうした観点に立ち、提言で原発事故時の政府、自治体、電力会社の役割と責任の明確化と、政府の危機管理の制度見直しを求めたのは、極めて妥当である。
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 報告書は「規制する立場と規制される立場が逆転」したとも分析した。東電が情報の優位性を武器に、電気事業連合会などを通じて歴代の規制当局に規制の先送りや基準軟化などを目指し、強い圧力をかけてきたというのである。

 膨大な報告書をまとめ上げた労は多とするが、そもそも国会事故調は政府から独立して、強い権限が与えられていた。関係者を証人喚問することができ、発言内容次第では偽証罪にまで問えた。

 しかし、権限はほとんど生かされず、参考人聴取が水掛け論に終始したケースも少なくない。東電が第1原発からの全面撤退を政府に申し出たか否かの問題などは典型例だ。残念というほかない。

 今後は、提言通り独立の調査委員会を新設し、菅氏らを証人喚問するなどして、真相解明を継続していってほしい。それが事故再発を防ぐ最短の道である。

SankeiWebsite: http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120706/dst12070603180005-n1.htm
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